【日米大学野球】アメリカメンバーで学ぶ17〜18年ドラフトクラス

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本ブログ史上でもトップレベルのPVを集めた「【U18W杯】アメリカメンバーで学ぶ16〜17年ドラフトクラス」にあやかり、16年も同じネタを扱ってみる。テーマは15年の「HS」から1歩上の「カレッジ」。本ポストは7月に日米大学野球で来日するカレッジASメンバーの予習として、3行レポをメモる内容として仕上げてみた。

以下、レポの(注)である。


(注1)アメリカメンバーはUSABaseball.comのリスト & ツイートを参照し作成。メンバーの修正が行われた場合は本リストもアップデートを行う。USABaseball.com内リストで削除されているプロスペクトは取り消し線、正式にロースター入りが決定した24人は名前を赤字で示す。

(注2)カレッジメンバーは全て1〜2年生であり、17〜18年ドラフトクラスのメンバーだ。本ポストでは18年ドラフトクラスに対しては名前横に '*' マークを付けている。
(注3)ページのサイズを軽くする上で、YouTube上のビデオはココにチャンネルとして整理した。レポと並行してチェック頂ければ、アメリカメンバーに対してより具体的なイメージを描くことが出来るハズだ。


では、スタートしてみよう!


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P
  • J.B.ブカウスカス:ノースカロライナ大:RHP
    ハードボーラーとしてHSでプレー時から定評。5-11/200と小柄なフレームもMAX100マイルをマーク。スライダーもキレが良い。カレッジでも1年時からSPとしてプレー。16年はK/9で8.30→12.75と大きく向上を辿った。チェンジアップ & コマンドは磨く必要がある。
  • アレックス・フィード:フロリダ大:RHP
    92〜95マイルのストレート & 80マイル後半のシャープなスライダー主体。チェンジアップもフィールの良さを評価するスカウトも存在。16年は上級生に同年ドラフトでも評判な人材が揃うチームにおいてトップの13勝をマーク。安定してゾーンを突けるコントロールの良さも持ち味。
  • タナー・ホーク:ミズーリ大:RHP
    独特なスリークォーターからマックス・シャーザー(WSH)& ジャスティン・マスターソン(元CLE)と比べられる人材。HS時からパワーアップを辿りMAX98マイル。デセプション大なリリースながらコントロール & コマンドもソリッド。6-5/215たるフレームからアップサイド評価も大きい。
  • カイル・ライト:バンダービルト大:RHP
    1年時はクローザーも、16年に入るとジョーダン・シェフィールド(LADからドラフト)と共にローテーションを回した。SPコンバートの上では86〜89マイルのカッターが大きなプラスとなり、K/9もリリーフ時よりも向上。メカニクスもリラックスしているがコマンドは甘さが拭えない。
  • タイラー・ジョンソン:サウスカロライナ大:RHP
    リリーフプロスペクト。リラックスしたメカニクスからストレート & スライダー主体のスタイル。以前はハードさに欠けていたスライダーが大きく向上し、ストレートも95〜99マイルをマークするレベルまでにパワーアップ。カレッジ2年でK/BB=6.25とコマンドもソリッド。
  • ジェイソン・ローズ:ユタ大:RHP
    キレの良いストレート&カーブのコンビネーション。5-11/175もアクション大のストレート主体に攻め込むプレースタイル。チームを率いるジョージ・ホートンはポテンシャルを見込むコメント。メカニクスをシンプルにしている途上も、ぎこちなさゆえにコマンドは不安定。
  • ダレン・マカファン:ロングビーチ州立大:RHP
    16年はカンファレンスのベストPに選出されるパフォーマンス。104.1IP/15BBとアグレッシブにゾーンを攻める。シンカー気味のストレート & チェンジアップ主体のスタイルで、メカニクスも込みでディラン・アンスワース(SEA)と似たP。Kは少なくK/9=6.81止まり。
  • アレックス・ラング:ルイジアナ州立大:RHP
    1年時からローテーションを回し12勝0敗 & 1.97ERAと大ブレーク。16年に入りパフォーマンスは下がるも、17年ドラフトでも有力なプロスペクトの1人である点は揺るぎない。93〜95マイルのストレート & プラス評のカーブ。スタッフ & コマンドの出来は日によるバラつきも大。
  • ブレンダン・マッケイ:ルイスビル大:LHP
    投打でハイポテンシャル。ミドルヒッターとしてOPS.927をマークするバッティングも高い評価を集め、カレッジでプレー時のマルコ・ゴンザレス(STL)と良く似たタレント。アスレチックでメカニクスもスムース。90〜92マイルのストレート & カーブでKを生み出す。
  • デビッド・ピーターソン:オレゴン大:LHP
    スリークォーターからソリッドなストレート & スライダー & チェンジアップのコンビネーション。6-6/215と大柄でアップサイドに高い評価を集めるが、全体的な完成度はメンバー内では下位止まりか?K/BB=2.03。コマンドの不安定さからボールを捉えられるシーンも目立つ。
  • *ティム・ケート:コネチカット大:LHP
    SPとして82.1IPで101Kをマークするパフォーマンスで全米カレッジの1年生ASチーム入りも果たしたタレント。6-0/167と小柄なフレームでストレートも85〜88マイルと平凡。非常にブレーキの利いたカーブをアウトピッチに打者を欺くスタイル。ボールは高めに抜けるシーンも目立つ。
  • リッキー・タイラー・トーマス:フレズノ州立大:LHP
    スリークォーターからストレート & カーブ & チェンジアップで打者を欺く。ストレートをカーブ & チェンジアップの緩急で上手く活かすテクニカルなP。カーブは横に大きく流れるスラーブ型。チェンジアップもブレーキの利いたボール。グラスをかけたコミカルな見た目も特徴。
  • ザック・ウォーレン:テネシー大:LHP
    カレッジでは目立つパフォーマンスを示せていないもメンバー入り。ピーターソンと共に大柄なフレームでアップサイド評が大きく、ストレート & カーブ & チェンジアップは1回りのグレードアップが見込める。コンディションが良い時はストレート主体にグイグイと攻め込めるタイプ。


C
  • J.J.シュワーツ:フロリダ大:C
    17年ドラフトナンバーワンプロスペクトと評されるチームの司令塔。1年時からチームトップの18ホーマーをマークしたパワーツールが最大のウリ。16年は前年よりもパフォーマンスを落としているも、見立て以上のヒッティングツールをカレッジでは証明している。
  • マイク・リベラ:フロリダ大:C
    ポテンシャルではカレッジのチームメートであるシュワーツを下回るがディフェンシブ。シーズンでもシュワーツがDHに回り、リベラがCとしてプレーするとのオーダーが目立つ。バッティングは16年に入りパワーを伸ばし、アプローチもソリッド。とは言え、ウリと言えるレベルでは無い。
  • エバン・スコーグ:TCU:C
    オフェンスタイプのC。ディフェンス面の評価は平凡も、パワフルなバッティングでカレッジではルーケン・ベイカーに次ぐ51打点。リーダーシップスキルの評価も高く、アームツールも平均以上。ディフェンスの評価が伸びない理由はフットワークの平凡さに尽きる。
  • K.J.ハリソン:オレゴン州立大:1B/C
    HSでプレー時はコディ・メデイロス(MIL)と並ぶハワイ州随一のプロスペクト。シュワーツと似たタイプでオフェンス面に高い評価が集まるも、ディフェンスも決して平凡では無い。スムースなスイングからコンタクトを生み出せるバッティングはアプローチの良さが光る。
  • ニック・フェイト:ノースカロライナ大ウィルミントン校:C
    バーガーと並ぶシーズン21ホーマー。パワーは示すもアジャストに苦しんだ1年時からアベレージも大きく伸ばし.349をマーク。アプローチもソリッドで、メンバーでも随一のオフェンシブさをマークしている。とは言え、評価の上でマイナーカレッジゆえの補正は必要だろう。


IF

  • エバン・ホワイト:ケンタッキー大:1B/OF
    フリースインガーもアスレチック。16年は.376のハイアベレージを叩き出し、パワー面でも一定の向上を辿った。アグレッシブにスイングするスタイルからKが目立つも、2年時まではセンスの高さでカバー。ディフェンス面の評価も高く、OFとしてもプレー可。
  • ブライアン・ミムス:ノースカロライナ大ウィルミントン校:2B
    チームメートのフェイトと共にメンバー入り。バッティングのレベルはKの少ないフェイトよりも1回り下も、2Bとして14ホーマーのオフェンシブさはバリュー大。5-11/185と小柄もフルスイングで放つ打球はパワフル。フェイトと同じく、こちらもスタッツ補正は必要だろう。
  • デビン・ヘアストン:ルイスビル大:2B/SS
    90安打は16年ドラフト #5 のコリー・レイ(MIL)をも上回りチームトップ。アスレチックでパワー & アームツール以外の3ツールが揃う人材。バッティングはコンパクトなスイングからギャップを抜くスタイル。M-IFディフェンスでもインスティンクトの良さに支えられたプレー。
  • ジェーク・バーガー:ミズーリ州立大:3B
    HSでプレー時は決して目立つプロスペクトでは無かったも、カレッジに入ってから大きく成長。16年は56Gで21ホーマーとパワーモンスターぶりを示した。1年時から打率.342をマークとズバ抜けた打者であったが、16年に入り大きくパワーアップ。アプローチも向上。
  • ダルトン・ガスリー:フロリダ大:SS
    元々は2Bとしてプレーも、16年からはリッチー・マーティン(OAK)が抜けたSSに入った。HSでプレー時からフットワークの良さに支えられたレンジの広大さには定評。ディフェンス面はほぼ同じクオリティをマークも、バッティングのパワーレンスさはマーティン以上。
  • テイラー・ウォールス:フロリダ州立大:SS
    チームトップの打率.355 & 59BBをマークしたヒッティングマシーン。スイッチヒッターでパワーが出るのは右サイド。左からはラインドライブを打ち分ける。SSディフェンスでもアームツールが光り、フットワークの向上でより良いディフェンダーに成り得るタレント。
  • *ニック・マドリガル:オレゴン州立大:SS
    5-7/145と小柄なフレームながら攻守にハイレベルなセンスの持ち主。バッティングはバットコントロールが良く、ディフェンスでも安定したグローブワークが光る。ホセ・アルチューベ(HOU)と比べられる人材だが、パワーレスさからメジャーではユーティリティ止まり?


OF
  • *セス・ビアー:クレムゾン大:OF
    HSでプレー時からジョージア州ナンバーワンプロスペクトと定評。カレッジ1年目にして18ホーマーをマークしたパワーが最大のウリ。62BB/27Kのアプローチも含め、パフォーマンスレベルは文句無し。OFディフェンスでもパワフルなアームツールを示すアスリートぶり。
  • ジャレン・ケンドール:バンダービルト大:OF
    パワー & スピードのコンビネーション。特にスピードツールは20-80で70レベルと評され、カレッジ2年で計47SB。スピードに支えられたOFディフェンスでも高い評価を集める人材。走・攻・守バランスの良い5ツールタイプも、Kの多さが目立つアプローチ面はネックとなる。
  • T.J.フリードル:ネバダ大:OF
    14年にカレッジ入りも15年はプレー無し。留年を経て2回目の2年生となる16年に.401のハイアベレージで台頭したプロスペクト。32BB/26Kのアプローチに加え、チーム2位となる13SBのスピードもマーク。前年にブレークもCCへ移ったカル・スティーブンソンの穴を埋めた。

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