【ルール5ドラフト】トップ31プロスペクトリスト

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本ポストは米12月10日、ウィンター・ミーティングの〆に行われるルール5ドラフトに向けて、トップ30リスト形式でプロスペクトをリストアップしたモノである。以下リストチェックの上での(注)をよく読んでから、ルール5ドラフト予習用の材料にして頂けると幸いである。


(注1)本リストの評価ポイントはリスト作成者である私のお気に入り度合をベースに、ルール5ドラフトでバリューが出るタイプのプロスペクトは上位に入れるような工夫を施している。コレはルール5ドラフトにおける「指名した選手をキープする場合、チームは25人ロースターに当該選手を1シーズン入れなければならない」とのルール上、モップアップ等の役目に回せるPやユーティリティ性の高い打者が実力以上に高く評価される傾向が大であるからだ。すなわち、本リストが示すモノは「ルール5ドラフトにおけるバリュー」であり、決して「プロスペクト評価」では無い。
(注2)本リスト作成にあたってはMLB.comのトップ30リストを参照した。すなわち、本リストにアップされているプロスペクトでトップ30外のプロスペクトは入っておらず、1部のノータブルなタレントが抜けている。本リストに入っていないプロスペクトについてはJ.J.クーパー(BA)によるリンクのコラムを参照して頂けると幸いである。
(注3)トップ30リスト作成時にクリス・デベンスキー(HOU)をスルーするミスをし、ダウリー・トーレス(CHC)のレポートを書き終えた後に付け加える形式で修正した。トーレスのレポートをボツにするのも空しいので、本ブログでは31位のトーレスまでアップしたく予定する。


では、スタートしてみよう!

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1. T.J.リベラNYMIF
27)のオールドプロスペクト。アマFAとしてNYM入りしてからコンタクトヒッターとして評価を上げた。マイナー5年で打率.318 & 全てのクラスで.300以上のアベレージ。Kも少なくコンスタント。2B & 3B &SSをプレー出来るユーティリティ性も光る人材だ。

2. ルイス・ペルドモSTLRHP
A-A+でブレークを辿り15年はFGでもプレー。97マイルのストレート & ハードなスライダーのコンビネーション。15年オフのルール5ドラフトではベストポテンシャルの持ち主でプロスペクトとしてのバリューも大。2A以上でのプレーは無し。A+でも26.1IP止まり。

3. ドリュー・ロビンソンTEX2B/3B
15年に入りキャリアハイの21ホーマー & 16SBと一気にダイナミックさが増した。定評のあったアプローチの良さも健在で87BBもキャリアハイ。元々3BRF2Bへのコンバートを経てユーティリティとしてのバリューも大。ハンドリングの良いディフェンス。

4. イバン・ピネイロMIARHP
15年にダン・ヘイレンCHC)のトレードでCHCMIA入り。目立たないプロスペクトも9094マイルのストレート & チェンジアップのコンビネーションでソリッドなキャリアを辿る。メカニクスもシンプルでアグレッシブさが光るピッチングスタイルも評価が高い。

5. ザック・ペトリックSTLRHP
アウトピッチ不足もローゾーンにボールを集めゴロを生み出す。13年にA-A+-2A1.99ERAとブレークすると2A以上でも平均以上のコントロールを示した。15年はキャリアハイの157.1IPK/BB3.90。ツーシーム主体なスタイルは変化球への不安から?

6. コリー・ブラックCHCRHP
5-11/175と小柄なフレームもMAX100マイル。HS時にトミー・ジョン手術も、マイナーではアスリート性の高さに助けられ大きな故障も無くシーズンを辿っている。変化球も平均以上で1214年はSPとしてERA3点台。コマンドの平凡さで苦しむシーンが目立つ。

7. アンディ・バーンズTORIF
ソリッドな人材としてTORでも評価を得ていたが、ルール5ドラフトではユーティリティ性でバリューが大きく上がるハズだ。2B &3B & OFコーナーをプレー出来、レンジ不足もSSでのプレー歴もある。バッティングは持ち味に乏しく、15年はパワーダウンも目立った。

8. ブレイディ・ロジャースHOURHP
ソリッドなプレースタイルで15年は3Aでローテーション入り。9092マイルのストレート & スライダー & カーブ & チェンジアップをマイナー全体ベストと評されるコマンドで投げ分ける。パワーで捻じ伏せるポテンシャルは無く、被安打の多さがネック。

9. タイラー・ゴッデルTBOF
兄はNYMでプレーするエリックRHP)。1215年いずれも20SB以上のスピードを活かすべく15年から3BOFにコンバート。主にレフトに回った点は不安材料もアスリート性が高くアームもパワフル。14年からバッティングも向上が目立ち、15年は2AOPS.783

10. ジェーコブ・ウィルソンSTL2B/3B
マイナーでは主に2Bとして評価。2Bながらもスイングスピードが速く1520ホーマーレベルのパワーを示す。15年は.230止まりのアベレージに苦しんだがオフェンス面のポテンシャルは高い。ディフェンスもソリッド。SSとしてはアスリート性に乏しい。

11. ブレイビック・バレラSTLIF/OF
マイナー6年で.301のアベレージ。マイナー全体でもトップレベルのコンタクトスキルを示し、15年もA+-2A45BB/29K2BをメインにSSOFとしてもプレー歴を持つが、アームツールの平凡さからベストは2Bか?パワーレスでツール評も20-8020止まり。

12. クリス・デベンスキーHOURHP
12年のブレット・マイヤーズRHP)のトレードでCWSHOU入り。MAX93マイル止まりとポテンシャルは平凡だが、プラス評価のチェンジアップがバツグンのクオリティ。マイナー5年のK/98.2とハイレベル。ここ2年はコマンド面でも向上を辿った。

13. カイル・スミスHOURHP
14年オフにトミー・ジョン手術。15年シーズンは全休。ドラフトに向けてはハイリスクな上小柄なPだがスキルはハイレベル。ストレート & カーブ & チェンジアップのコンビネーションで2AでもK/99.0を上回る。ティム・ハドソン(元SF)と比べられる。

14. マイルズ・ジェイCWSRHP
ストレート主体にスライダー & チェンジアップを扱いゾーンを攻める。以前よりもゾーンを攻めるスタイルにモデルチェンジし、15年の2Aでのソリッドなパフォーマンスにつながった。目立つポテンシャルは無いが、着実な成長を辿るキャリアには一定の期待がある。

15. ジョー・ビジアニSFRHP
コントロールが向上し15年にブレーク。2A2.42ERAをマーク。プラス評価のストレートを主体としたピッチングスタイル。チェンジアップに次ぐ変化球の無さがSPとしてはネックだが、リリーフに回ればMAX96マイルのストレートはよりパワフルとなるハズだ。

16. バレット・バーンズPITOF
12年ドラフト全体 #45 のトッププロスペクトも1214年は故障で計101Gでのプレー止まり。パワー & スピードのコンビネーションを示し、15年にA+-2Aで示した44BB/66Kのアプローチもソリッド。ディフェンスではアームが平凡でレフトが主となる。

17. レイミン・グドゥアンHOULHP
左右問わずルール5ドラフトクラスでベストのハードボーラー。SPとしてもMAX100マイルをマークし、リリーフに回ってからはコンスタントに90マイル後半を叩き出し注目を集めた。コマンドこそ粗いも、リリーバーとしてのポテンシャルは十分投資に値する。

18. ドワイト・スミスTOROF
同名の父は主にCHCでプレーしたOF。本人は父よりもパワフルとの評価を得るも、マイナーでのキャリアではソリッドなアプローチに定評を集めている。OFではレフト向きながらもオフェンス能力から見ると物足りなさが残る。AFLでは2Bでもプレーも未知数。

19. ジェーソン・ウィーラーMINLHP
6-6/255たる大柄なフレームもソリッドさが光るタイプ。ストレートは8991マイル。スライダー & カーブ & チェンジアップでコンスタントにゾーンを攻めるスタイルでLOOGYに成り得る?1215年いずれのシーズンも135IP以上のタフさも大きなウリ。

20. ルイス・ルーゴCLELHP
プレミア12ではイタリアメンバーとしてプレー。カナダに対し5IP/4R7Kをマークと実力の片鱗を示した。大柄なフレームから投げ下ろすカーブ & チェンジアップのクオリティで打者を欺く。ストレートはプレミア12では8789マイルが主と平凡なレベルだった。

21. フランク・ロペスTEXLHP
カーブボーラー。ストレートは8891マイルレベルもカーブ & チェンジアップのコンビネーションで打者を欺く。メカニクスもスムースで3ピッチをいずれもコマンド出来る点でもソリッド。A+ではK/BB5.38をマークも、2AではBB/94.1と平凡な内容。

22. テオスカー・ヘルナンデスHOUOF
ダイナミックな5ツール。走・攻・守全てにインパクトを示すことが出来るポテンシャルを示し、14年はA+-2A21ホーマー & 33SB & OPS.89715年オフのプレミア12でもジーク・スプリールRHP)から強烈なソロホーマー。フリースインガーで安定感には欠く。

23. ジェーク・ケーブNYYOF
コンスタントに.280を上回るアベレージ & 1518SBレベルのスピードのコンビネーション。攻守オールラウンドでバッティングは変化球にも対処出来るスキルが光る。ディフェンスもソリッド。15年はパワーレスさに苦しむも2A-3Aでも例年並の内容をマークした。

24. サム・セルマンKCLHP
独特なメカニクスとハードボールを両立。ストレートはMAX97マイル。スライダーもKを生み出せるアウトピッチ。マイナー4年でK/910.1をマークし、15年も2A11.0。コマンドが平凡でBBから苦しむシーンが目立ち、チェンジアップのフィールにも乏しい。

25. ルイージ・ロドリゲスCLEOF
攻守のポテンシャルはチームトップクラス。小柄なフリースインガーも平均以上のパワー & 20SBレベルのスピードを両立。OF3ポジションもプレー出来るだけのツールも示す。8月にスタノゾロールの使用で80Gの出場停止処分たる点がドラフトで最大のネックに?

26. ザック・ジョーンズMINRHP
ハードボーラー。MAX100マイルのストレートを主体にコンディションが良い時はアグレッシブにゾーンを攻める。スライダーは日によるバラツキが大もKを生み出せるボール。2Aではコマンドの乏しさを露呈し6.00ERA止まりも、A+では打者を捻じ伏せた。

27. マット・ミルロイMIARHP
24)ながらA+でのプレー止まり。ポテンシャル評は高く、サイド気味のリリースから放つスライダーはハイレベルなアウトピッチ。リリーフに回った15年は61IP80Kをマークした。コマンドがネックでマイナー4年のBB/95.41回も4.5を下回ったことが無い。

28. アルベルト・ティラードPHIRHP
スタッフの良さはあらゆるスカウトが高く評価する点。ストレート & スライダー & チェンジアップはいずれも平均以上のクオリティを示し、ゾーン内で打者を捻じ伏せるだけのパワフルさは随一のレベル。コマンドに乏しくブレークに向けては一定のハードルがある。

29. マット・ボウマンNYMRHP
ソリッドさに定評を得るSP15年は3Aで大ブレーキ。1314年は3.3を上回っていたK/BB3A1.51に下降。4ピッチを扱い安定してKをマークしていたスタッフがK/95.0と機能しなくなった点が不安点となる。ティム・リンスカムRHP)似のメカニクス。

30. ジョシュ・ターリーDETLHP
トム・ミローンMIN)タイプのジャンクボーラー。コマンド良くストレート & カッター & チェンジアップを扱い1215年いずれのシーズンもソリッドな内容。ベストピッチのチェンジアップはメジャーレベルとの評価。ストレートは8588マイルとパワーレス。

31. ダウリー・トーレスCHCRHP
アグレッシブなストライクスロワー。チェンジアップのフィールに乏しくストレート & スライダーの2ピッチタイプ。マイナーでは1415年いずれも2ケタ勝利をマークもプレースタイルはリリーフ向きと評される。スリークォーターからMAX95マイルをマーク。

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(おまけ)
ご回答頂いた方々にお礼申し上げます。

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